微小電荷を寄せ集めるということのイメージは図のようにある力で距離Rが無限遠から0まで押し込んだときのエネルギーの総量ということのようです
実際には荷電粒子間の反発力は距離の逆二乗なので単純には距離0までは押し込めそうもないということですが神様の力で仮に押し込めたとします。
説明の都合上まだ一体にはならないとして話しますが
次に力を緩めると電荷は反発して離れていきます。
力学的には神様の手は反発に伴ってエネルギーを回収しているので無限遠方まで離れたということで全体としてはエネルギーは+-0となるはずと予想できます。
この神様の力の入れ方、抜き方(蛇足ですが神様は手を離すのではなく反発がそうなるように加減しているのかもしれません、離してはエネルギーを回収できないですから・・・)はどうなるのが一番自然かということですが電子は質量があるので、押込むのには+とーの電荷が引き合うときの運動と同じになるのがこれは反発と対称ですし自然だろうと仮定してみます。
また微小電荷には電荷に相当する微小質量があるとします。
そうすることで自然にエネルギーと速度が対応付けできます。
押し込むエネルギーを計算するときに反発力*押込み距離で計算していますが
押込み力=反発力とした場合は力が平衡するので微小電荷は動きません。
反発力*押込み距離で計算するということはつまり
押込み力=反発力 +(+とーの電荷が引き合うときの加速度を生じさせる力)ということです。
押込んだ後は次に反発です、神様が何とかして押込んだ後手を緩めると微小電荷はそのまま反発して無限のかなたに飛んでいくものとします。神様はこのときエネルギーを回収するはずです。
この反発はもともと集まった電荷の作用と質量なのでそのスピードやエネルギーが計算できます。
なので押込みに要するエネルギーは蓄積された電荷と質量に数値として現れていることになります。 つまり、押込みに要するエネルギーはほとんど既に現れていて特になにか余分なものとして
溜まることはないのではないかと思います。
もし余分に蓄積されるエネルギーがあるとすればこの押込みと反発のエネルギー差になるはずです。
ところがエネルギーは逆一乗なので距離0でどうやっても発散は避けられません。
分割して積分するにしても距離0では ∞ー∞(∞から∞を引く)を計算することになりますがこれを単純に0と断定することはできません。
そこで発想を変えて実数から虚数に拡張してルートは実数軸から微小 -iδ(lim ->0とします)だけ虚数側を通します。
これで極を避けることができて連続したルートを通すことができます。
したがって積分範囲は -∞ から ∞までとることができます。(δ=0 でない限り連続になります)
さらに積分範囲が -∞ から ∞ ( うろ覚えですが片側有限の範囲でも極を内に入れていれば
OK・・・?)だと留数定理により円積分できて計算が楽になります。
これで計算できるのはエネルギーの距離積分の押込みと反発分の差なので蓄積される
エネルギーそのものではないですがなにか参考になるかもしれません。
結果、エネルギー積分差は Ke^2/2 となります。
蓄積されるエネルギーそのものは出せませんでした。しかし、もし押込んで一体になっていくとするとエネルギー積分差にかかわる何らかの量が余分に蓄えられているのではないか?ということが伺えて面白いと思います。
それにしてもエネルギーの積分されたもの、これは一体なんでしょ? 力を積分したものがエネルギーポテンシャルならこれはエネルギーを積分した何らかのものでしょうがスカラだしよくわかりません。 ここを見られた方をガッカリさせるとは思いますが、多分エネルギー自身を距離で積分するということ自体あまり意味がなく、まあ・・なんといいますか逆一乗の留数マジックという気がしてます。 その上私自身勉強中なので・・・・
しかしこの留数で極を避けるテクニックは使用制限はないのでしょうか?例えば積分範囲がエネルギーとなる式があっても複素数に拡張して扱えばOK? いくらなんでもいい加減すぎるような気がします。多分この話はどこかに根本的なエラーがあるとは思いますが・・・・。
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2012/6/12 追記
(新しくページをつくるのが面倒くさいので追記で対応することにしました。読む方は■■■■■■■ で囲んだここは飛ばして最後に読んだほうが経緯が良くわかると思います)
どうにもこうにもエネルギーが出せないのであきらめていたんですが
ひらめきました。 キーワードは対数発散
ワイスコップ( Weisskopf) の計算したもので量子電磁力学を用いて電子の自己エネルギーを計算すると、{m^2C^2e^2/(πhC)}log{h/(mCx)}となるそうです。
この自己エネルギーも 距離 X をゼロに近づけると発散します。
これはくりこみ理論(Renormalization theory)と関連性があるものらしいです。
私が参考にしたサイトは TOSHIの宇宙 電子の自己エネルギーとDiracの海 です。
<http://maldoror-ducasse.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_5d9e.html>
この式は極の量子電磁力学的近傍でないと成立しませんが
この近傍では 距離 X で微分すると 力は 1/X と逆一乗になります。
つまり留数でエネルギーを出せます。
ここで問題は今まで円積分はe^iθ と半径1mで計算していましたが
これでは量子電磁力学的近傍じゃないのでだめなんじゃないかということですが、じつは式中でキャンセルされるため計算を簡単にするために半径を省いていました。
なので半径αをかけて線積分路は αe^iθ となります。
そしてこのαは lim -> 0 として絞り上げても良いのです。
したがって、留数は極点近傍だけの式から出すことができます。
なので、極から離れると力は逆二乗分がでてきますが、これは考慮する必要はありません。
あくまでも極近傍の式が重要です。
ということでやっとすっきりした感じです。トリビア1ゲットだぜ。
これでタイトルも「電子に蓄積するものについて」 から 「電子の自己エネルギーについて」にかえました。
追記 終わり
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追記 2012/6/13,22 ~
発散しないエネルギーが出たということで喜んでいたんですが
留数と実数軸(距離)との関係を確かめたところ
wiki の Application of Jordan's lemma
http://en.wikipedia.org/wiki/Jordan%27s_lemma
にあるように使い方を間違えていたようです。
integrate(f(x),-∞,+∞) = i2π*留数(極の位置) となるのでエネルギーが結局虚数になってしまいました。複素数を使った副作用が出た感じです。
この値は、i2π{m^2C^2e^2/(πhC)} で ^-60 オーダと非常に小さく、電子に余分に蓄積されるものは実質0のようです。 力学的なものなのでやはりということです。
蓄積されるものとは結局電荷eと質量m(とそのエネルギーmC^2)そのもの以外にはないということでしょうか?
まあ虚数がでても発散して計算できなくなるよりはましと思うほかなさそうです。
タイトルも大げさなので変えました。
定義域が実数の関数の積分(積分範囲が 実数 -∞ から ∞ まで)は留数をつかって複素数関数に近似することができます。今回の場合は上の追記にあるように 実数0+i 10^-60 オーダの虚数(ω)がでてきました。級数が小さい場合は無視して実質0とできます。
積分定数(Ω)も考慮に入れると Ω + iω となります。(円積分なのでこれは何らかのバイアス値というイメージ?)
積分定数Ωは物理なので計測できるものはそれを使ってもいいのでしょうがこのシナリオではどうでしょう仮に質量エネルギーのmC^2とすると結局 mC^2+ iω = 約mC^2 としてもいいのでしょうか?
留数は wiki の Application of Jordan's lemma http://en.wikipedia.org/wiki/Jordan%27s_lemma
にあるように極が半円の中にあれば適用できます。
ところで積分範囲が 0 から ∞ まで の関数も同じように留数をつかって複素数関数に近似することができるのでは? と想像できます。 積分範囲が 0 から ∞ まで の関数は対数発散の微分ですからψ/x と逆一乗形のものです。 これはまともに積分するとlog(x) なので ∞ - (-∞) と発散しますす。
ところが、留数で近似すると半円の中に入っていればいいのなら -∞ から ∞ で積分したものとも同じ結果になっても良いのでは?とも思えます。
なので、まるでパラドックスのようなことになってしまいます。
可能性は
1) そもそも本来留数の適用できないケースである(この可能性が一番高いような気がします)。または使い方が適切でない(近似に使用できる積分範囲は-∞ から ∞ までのみ)
2) もし1)がOKであればこれは対数発散の消去をしたことになる。 複素数の世界ではそれでも案外OK? もしそうなら対数発散消去の手法ゲットだぜ
ということになります。 なので今後これの確認をしようと思います。
以上のことは次のようなイメージ図になります。
※ クリックして拡大
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追記 2012/7/4 追記
色々なサイトで教えてもらおうと投稿したのですが進展なしということで、結局自分で考えることにしました。 考えてみれば簡単な線積分なので最初から自己解決を目指せばよかったのです。
結果は
1) 積分範囲が 0~ ∞の場合は発散します。 なので発散しないためには積分は -∞ ~ +∞ に限ります。
次に直線部分を線積分したところビックリする結果がでました。
積分結果は以下ですが
積分範囲(-R~R)が微小でも lim id->0 で iπ となります。 つまりこれはデルタ関数です。
wikiで調べると 佐藤超函数 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E8%97%A4%E8%B6%85%E5%87%BD%E6%95%B0 というものらしいです。 (英語wikiはhttp://en.wikipedia.org/wiki/Hyperfunction ) つまりこれは 留数が出せます。
翻って元のシナリオに戻って考えて見ますと エネルギーは 力 1/x^2 を積分して出しました。
次にエネルギー(1/x の項になります)の通過前後で何か差が出るかな?ということで発散部分での積分を避けるために複素数で近似して -∞ ~ +∞ でエネルギーを距離積分できるようにした。 それで留数を使おうとしたのです。(これ自体は思い違いでラプラス逆変換にしか適用できないことがわかりましたが・・・)
いかん、頭がどこかにトリップしそうです。 ・・・ところがですね、 直線部分だけでも積分するとデルタ関数で原点でのエネルギーを取り出したということらしいのです。
それで、iπ の意味ですが、これは例えると地質調査のボーリングってありますよね、これはこのパイプのようなもので取り出したエネルギー値は iπ を除いたものになります。
結局、「エネルギーの距離積分の差(押込みと反発でのエネルギー距離積分の差)を出そうとした」 と「エネルギーの原点での値を得る」ということが等価なのではないか?
結果発散しないエネルギー値が出てきた・・・。
出てくるのはいいのだけど本当にそれでOK?ということが問題です。
なんとも不思議な話ですが原点での エネルギー(1/x項)の発散がなくなってしまいました。
しかもこの方法を採った一つ一つの動機はごく自然なものです。
・エネルギー(1/xの項)を -∞ ~ +∞ で連続して距離積分するために複素数に拡張して(つまり連続関数にして) lim id->0 として実数に戻す。そうすれば 1/x は奇関数なので押込みと反発の差に関する何らかの値が出るだろう。それは多分原点での蓄積される何らかの値だろう。
なのにいつの間にかそれはデルタ関数になりエネルギーの原点での値を取り出すという意味になっています。
そうすると、原点でのエネルギー値を出すのに力をわざわざ 1/x の形(エネルギーはlogで対数)の形にする必要はありません。素直に力は 1/x^2でエネルギーは 1/x としても良いようです。
本当にこれでもOKでしょか? 全体を観るとパラドックスのようだけれども、一つ一つ見ると妙につじつまがあうような、なにか狐か狸に化かされているような気がしてきました。
これは、私のレベルでは本当に手に負えません、なのでまた方々に相談してみようと思います。
ところでなぜこんなテーマをやっているのかその理由があるのでついでに記しておきます。
電気力線ってありますよね。 +と-で 力線がつながっている良く見る図ですが、よくよく見ると不思議なところがひとつあります。
それは、中心の外側で無限の先に伸びている力線、これはどこに繋がっているのでしょうか?
中心以外はなんとなく有限の範囲で繋がっているのが想像できるのですが中心だけは想像できません。まああるとしても重ねあわせだし、距離の差分値なのでかなり小さいでしょうけど、無限のかなたに消えていくだけのように見えます。 だけど多分、おそらくこれも繋がっていると考えてもいいはずです。 ところがこれをあらわす方法がわからない。 多分実数の範囲ではむりだろうな・・・ということは予想できますが・・・。
だけど、複素数であればどうでしょうか? 複素数の中ではこの線が繋がっているのではないか?つまり複素数の中では円(またはループ)で実数では -∞ ~ +∞ となるのでは?
物理でこの種の対応が存在する場合、実数の -∞ ~ +∞ というのはその裏に 複素数の円が潜んでいるのでは?という気がしています。 つまり ∞ は複素数世界への接続点・・・(標語としてきれいに決まった ^^)ということなのでしょうか?
追記 終わり
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とにもかくにも電子は微小電荷が集まってできたものではなくはじめから電荷eと質量mとして存在しているものです、なので理論の組み立てとして集まるという方法をとると何か話がおかしくなるのではないか?(無限の力で神様が押込めるなど・・・)そのために神様の手とかいろいろなトリック的な方法をとらざるを得ないのでは・・・という気がします。 それよりも逆に電子というものは微小電荷を神様が切り離していったら(切り離したら反発力で飛んでいきますから)エネルギーの積分されたものが最後に残る・・・そういうものと定義してもよいのだが、しかしそれを人間が知りたいがため集めるというストーリーを取らざるをえなかったというのが真相のような気がします。 なので微小電荷が集まったらエネルギーの積分されたものも集まっていたというストーリでも、まあなんといいますか、とにかくも計算できさえすれば良いのではないでしょうか。
と言っても数学的に表さなければなりません。 ここで気になるのは留数の積分範囲です。 蓄積を出すのに -∞ から ∞ まで積分しましたが積分範囲が 0 から ∞ まででも良いとすればこれは押込みだけを計算するのと押込から反発までを積分するのと等価ということになります。
これは確認しなければなりませんが片側有限の範囲でも極を範囲内に入れていればOKであれば数学的にもOKということになります。
更に面白いのが
1. 相対論のエネルギー式γmc^2に適用したときでも、元のエネルギー式KQdQ/R
に適用しても結果は同じということです。
KQdQ/R はRの符号で+-があるので感覚的に納得できるのですが γmc^2 は符号がありません。 考えれば複素数だから当たり前ですがこれも感覚的に面白いです。
2. さらに 級数などで 1/R^2 以上の逆べき項や R^n 等の正則なものは0になります。
つまり 1/R 以外は無いものとして扱えます。不思議なものです。
3. 式15(%o15)をみると円積分の結果 e^2*K と m*C^2 部 ときれいに分離されているのがわかります。
4. 式8(%o8) を見ると 微小電荷の速度V=C となるのは R=0 です。つまり原点ぎりぎりまで加速は可能です。 また、微小電荷dQとその微小電荷対応分の質量dmは関係なしです。
Vのグラフは (見やすいように距離Rは対数、 電荷Qが 1.609*10^-37 まで集まった時点のもの)
-------- 式 ------------------------------------
電子の電荷 e:1.61*10^-19; クーロン定数 K:8.976*10^9; 光速 C:3*10^8;
電子の素の質量 m :(注 電子の質量は9*10^-31ですがこのシナリオでの値は蓄積エネルギー分が +αされるため素の質量は多分少し異なるはずです);
Q:微小電荷が集まった電荷 dQ: 微小電荷量 dm:微小電荷に対応する質量 R:距離