運動量保存を削り出すにはやはり特殊相対性理論で元から考えないといけないようです。
特殊相対性理論ではエネルギーは γ*m*C^2です。今回も2体の弾性衝突では
WikipediaのElastic_collision にあるOne-dimensional Newtonian と同じようにエネルギー保存の式をたてます。 今回は数式処理ソフトのmaximaを使ってみます。結果はイメージで載せることにします。
まず、前提条件ですが、今度はある宇宙船の中で弾性衝突しているとします。Cは光速
B 宇宙船の速度、宇宙船の中では、v1,v2 球の衝突前の速度、 u1,U2 球の衝突後の速度、 m1,m2 球の質量
特殊相対性理論ではこれを宇宙船の外から見た場合それぞれの速度は速度合成(covとします)によります。
cov = (B + V)/(1+B*V/C^2) です。
弾性衝突のエネルギー保存の式は、γv1 をv1のガンマ等、covv1をv1のcov等として
γv1*m1*C^2 + γv2*m2*C^2 = γu1*m1*C^2 + γu2*m2*C^2
となります。 γv1 = 1/sqrt(1-covv1^2/C^2) となり。v1,v2, u1, U2 について同じかたちなので
γ = 1/sqrt(1-cov^2/C^2)で考えることにします。運動量保存は速度Vの一次の式なのでこれを削りだせないかということで弾性衝突のエネルギー保存の式をBで微分します。これはガンマだけを微分すればよいので簡単です。
弾性衝突において v1,v2, u1, U2 は不変です。なのでこれで微分することはできません。
diff(gamma,B,1);の結果をみればわかるように微分できました。
これでBを0としますと結局宇宙船の中の人と外の人は同じことを観測していることになります。
diff(gamma,B,1)の結果でB=0としてみると
結果、 -m*V*(1-V^2/C^2)^(-1/2) = m*V*γ となります。マイナスは約分で消えます。したがってこれの
v<<C の時の近似値は m*V となり運動量保存則の近似がでてきました。
これと同じ結果は 特殊相対性理論でのエネルギーの部分 m*V*γ*C で保存則が成立するとした場合と同じになります。 ただし、これはあくまでもエネルギーであって、今回の場合は運動エネルギーγ*m*C^2のみが保存するとした場合のみから計算だけで導き出せました。つまり運動量保存則は定理であるといえるのでしょうか?. それにしても運動量というのがやはり相対適な関係から出てくるのには驚きますね。
参考 http://en.wikipedia.org/wiki/Momentum の Modern definitions of momentum
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